ジュニアロード遠征 ネイションズカップTROFEO KARLSBERG 第1ステージ
3日間で行なわれるドイツでのネイションズカップTROFEO KARLSBERGが始まった。
スイスでのネイションズカップTOUR DU PAYS DE VAUDから直接ドイツに入り、TROFEO KARLSBERGのコース試走、練習を行ない準備してこのレースを迎えた。ドイツのコースはスイスのような長い登りや激坂は少ないが、全体的にアップダウンの多いコース設定であり、どのステージも各チームの戦い方、展開によりスプリントの可能性も逃げの可能性もあるコースである。
今大会は昨年のようなテクニカルなコース設定とは異なり力勝負となるタイムトライアルが2日目にあり、今回のメンバーを考えるとスイスのように個人総合10位以内を狙うのは厳しいが、石上は逃げに乗って総合上位、そしてステージ6位以内を狙う。スイスでは落車でレースが出来なかった大町も攻撃的な走りでステージ上位を目指す。集団スプリントの際には徳田のスプリントでネイションズポイント獲得を狙う。スイスで落車リタイアした大町も順調に回復して、ドイツに入ってからもしっかり練習を行なうことが出来た。
第1ステージは山岳ポイントの設定された登りが3か所あるが、それ以外にも登り区間が多く、そのあとの下り区間や平坦区間での逃げが決まりやすいコースである。特に3つ目の山岳ポイントを超えた後のゴールまで30kmのアップダウン区間ではスプリントに持ち込みたくないチームは攻撃を仕掛けてくることが予想された。
昨日からドイツは気温が30℃以上で、今日の予報は34℃で蒸し暑さも感じる。
レースはスタート直後の登りから攻撃がかかるが大きな逃げにはならない。30km過ぎの山岳ポイントを超えた後の平坦区間でアメリカ2名、ベルギー2名を含む7名の逃げが決まり、集団とは一気に差が広がる。アメリカは先日のスイスでのネイションズカップで圧勝したCOSTA ADRIENをエースとして戦うが、アシスト選手も非常に強力で危険な逃げとなる。30kmあたりではすでに大町、徳田、中川が登りで遅れ、まとまってゴールを目指す。7名の先頭グループもメイン集団も暑さで動きにキレはない。3つ目の山岳ポイントを前に中村が数回攻撃を仕掛け、それに乗じたCOSTAが集団のペースを一気に上げ集団はバラバラとなる。石上はCOSTAら数名とグループを作るが決まらない。その動きでメイン集団は大きく分断されて前のグループには石上のみが残る。その後のゴールまでのアップダウンではメイン集団はアタック合戦となり、ぱらぱらと逃げた7名の追走グループが形成される。先頭集団はペースを落とさず逃げ続け、メイン集団に2分近い差をつける。先頭グループからはアメリカのMADDUX JACKが抜け出し先頭グループに27秒差をつけて独走優勝した。その後の7名の追走にも1分以上、石上を含むメイングループには1分49秒の差をつけた。中村、當原を含む第4グループは石上の集団に追いついてゴールした。
明日の第2ステージは午前のタイムトライアル、午後のロードレースに分かれる。今日の暑さで体調を崩している選手が多いが、午後のステージで逃げを作ってステージ6位以内を狙っていく。(JCF強化コーチ柿木孝之)
第1ステージ リザルト 89km
1 MADDUX JACK (アメリカ)
2 BELVINS CHRISTOPHER (アメリカ)27秒差
3 MORI FILIPPO(イタリア)同タイム
45當原 隼人(沖 縄・沖縄県立与勝高等学校)1分49秒差
47石上 優大(神奈川・横浜高等学校)同タイム
54中村 圭佑(東 京・昭和第一学園高等学校)同タイム
71徳田 匠(京 都・京都府立北桑田高等学校)10分54秒差
74中川拳(北海道・北海道立帯広三条高等学校)同タイム
98大町 健斗(広 島・広島県立安芸府中高等学校)11分1秒差